inosyanのブログ

プログラム、家庭菜園、僕が興味を持ったことを書いていきます

Tokyo HoloLens ミートアップ vol.7 に行ってきました

品川で行われた HoloLensのイベント「Tokyo HoloLens ミートアップ vol.7」 に行ってきました。 会場にはアイボを連れてこられている方もいらっしゃいました。はじめて見ましたが、しぐさが本物の犬みたいでとても可愛いです。

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「HoloLens製カードゲームHADO KARTを現場に導入した話」増田博志@trappleさん

もうこんなサービスが始まっているんですね。乗り物とMRを組み合わせているところが面白そうです。 プロトタイプはLuggieという電動カートを使って作ったそうです。なにもないところから試作品を作って試行錯誤の末にサービス化させるのって大変なことだと思います。

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ホロレンズの頭の上につけるバンド部分は、現場ではよく破損するそうです。私のはまだ壊れてませんが、毎日使うと壊れやすい部品なのかもしれません。

会場でHoloLensを持ってきている人を見ると、バンドを付けてない人が多いです。バンドはなくても後ろの調整ネジで閉めれば落ちてこないので、かならずしも必要ではないのかもしれません。また、バンドがなければそのまま下におろして首にかけることができます。
でも、ネジで締めるとこめかみが痛いんですよね。今日懇親会でピザを食べたときに気づきましたが、ホロレンズつけたまま食べるとこめかみがいたくなります。

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電源アダプターによっては充電されないことがあるそうです。純正のものを使用したほうが無難ですね。バッテリーの持続時間はHADO KARTの場合3時間だそうです。

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ホロレンズおよび観覧者を考慮したシステム構成になっていました。 ホロレンズの開発は、ホロレンズのことに意識が行ってしまいがちですが、観覧する人のことも考えてることも大事ですね。

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開発に使用されたライブラリ - UniRx: Object Pool - BestHTTP: Socket.IO - LeanTween: UWPで使える - Vuforia: WorldAnchor

HoloLensは高いので複数端末での開発は気軽にはできませんが、実際にやったひとの話を聞くと、複数になると直面する苦労もいろいろとあるようです。みんなで同じ座標を共有するためには、原点がどこなのかを揃えなければなりません。 2つのマーカーをそれぞれのHoloLensやiPhoneで読み取っていました。

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「HoloLensで高品質なグラフィックスを実現する」MIRO@MobileHackerzさん

以前、初音ミクが歌舞伎を演じる様子をテレビで見ましたが、その制作の話を聞かせてもらいました。テレビで見てるときは、スクリーンに映っているようにも見えるし、画面に重なっているようにも見えるし、不思議だなと思ってましたが、正解は両方でした。
会場ではスクリーンにプロジェクターで投影したものを上映し、ネットではスクリーンの映像を消して3Dを重ね合わせたものを配信していたそうです。

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でもスクリーンにした映像は、斜めから見ると歪んでしまいます。会場でも立体を表示したいということでHoloLensでの表現を研究しているそうです。 もともとのモデルは17万ポリゴンあったそうですが、HoloLensで動かすために7.7万ポリゴンまで削減したそうです。60fpsを実現するチャレンジはロマンを感じました。

技術メモ - アニメーションは、スキニング計算は重いしモーションが固定なので事前に計算し、全頂点の情報を持つ
- Alembic ImporterはUWP非対応
- Unity上でSkinned meshを1フレームずつコマ送りしてファイルに頂点情報を書き出すツールを制作
- 全頂点分のアニメーションのファイルサイズは 30fps換算で2分33秒のアニメーションが 8.8GB
- 30fpsのデータを補間し60fpsで再生
- IndexとUVは全フレーム共通なのでまとめる
- PositionとNormalだけがアニメーションする
- floatではなく固定小数(-2.0f~2.0fをUInt16Maxで分割) 8.8GB が 2.5GBに削減
- 頂点圧縮はCPUコストがかかるので断念
- 着物の箔押し部分を再現するためMetallic Smoothnessマップに対応
- AmbientOcclusionマップに対応
- 内部はLinearで計算、最終段でGammaに変換
- XRenderViewportScaleを対象物との距離、描画面積などによって値を調整し、60fpsでるように調整

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セットを実際に作ってみるということも大事という話、そのとおりだと思いました。HoloLensは現実とバーチャルが重ね合わさってはじめて一つの表現が完成するものなので、現実のほうもなにか凝ったものを作ってみたくなりました。

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超歌舞伎、興味がわきました。

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「Unityを使わずHoloLensアプリを作ってみた」河原田清和さん

優れたミドルウェアのおかげでHoloLensアプリの開発は難しくありません。誰でも簡単に、プログラムが書けなくても作ることができます。しかしそこに依存するあなたは自分をエンジニアと胸を張っていえますか?

UE4は結局今の段階では速度を出すのは厳しく、DirectXは速度があがる可能性があるという結論でした。 効率を考えるとミドルウェアを使うのが現実的だと思います。ですが、仕組みを知るため、DirectXからHoloLensに出してみる工程に一度触れてみることはありだと思います。

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技術メモ(DirectX)
- 必要なもの
- Visual Studio 2017 - HoloLens Emulator
- テンプレートからプロジェクトを作る
- Visual C++ -> Windowsユニバーサル -> Holographic から Holographic DirectX 11 App を選択
- ビルドしてHoloLensへ転送
- ここをいじればいろいろできる
- コンテンツ初期化、シェーダー読み込み
- インプットイベントハンドラ
- SpinningCubeRenderer:CreateDeviceDependentResources()内の
- Vertex/Pixelシェーダーファイルのロード、作成
- 頂点フォーマットを定義
- キューブモデルを生成(8頂点をプログラム内に記述)
- 頂点バッファ、インデックスバッファを作成
を改造する


会場の端で、私の作ったアプリ Window Breaker のデモをさせていただきました。
見に来ていただいた皆様ありがとうございました。いろんな方との交流ができてよかったです。 持参したHoloLens以外はなにも用意してなかったので、デモなのかどうかわかりずらかったですね。次回は「デモやってます」くらいのプレートは用意します。

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次回も都合がつけば行きたいです。

次回イベント
HoloLens MeetUp Vol.8
日程: 2018 4/21(土)
時間: 13:00~18:30
会場: 日本マイクロソフト株式会社